プレスリリース

マッコーリー・アセット・マネジメント、2022年の見通しを発表

ロンドン、2022年1月20日

マッコーリー・アセット・マネジメントは、「Outlook 2022」を発行し、今後1年間の投資環境と主要な資産クラスのパフォーマンスを具体化するために設定された主要なテーマに関する見解を共有した。

資産運用会社である同社は、新型コロナウイルス感染症パンデミックによってもたらされた著しい変化を踏まえ、変貌したマクロ経済体制が世界経済に与えうる影響を検証している。また、「Outlook 2022」では、今年も引き続き世界的に力強い成長が続くというマッコーリー・アセット・マネジメントの予想、および、先進国におけるインフレは、経済全体で継続している需要と供給のミスマッチが解消されることによりピークを迎えるものの、年間を通じて上昇を続けるとの見解も示している。

マッコーリー・アセット・マネジメントのグループヘッドであるベン・ウェイ氏は、「このような予測不可能な時代を経ても、当社は『頑固なまでに楽観的』であり続ける」とした上で、「2022年は、世界的に再び力強い成長が見られる年になると考えているが、年初は、新型コロナウイルスの変異株、オミクロンによって若干軟調になる可能性が高い。インフレは年央ごろにピークを迎えるはずだが、当社の見解では、年間を通して中央銀行の目標を上回る可能性が高く、インフレは依然として投資家と政策立案者の両方にとっての懸念の中心となるだろう。また、今年は、金融政策の同時引き締め、およびさらに急速なエネルギー移行の進展が見られる年になるであろう」と述べた。

マッコーリー・アセット・マネジメントは、パンデミックの長期的な影響を検証の上、グローバル化の減速、より厳しい政策選択、比較的堅調な賃金上昇、およびより大きな政府が、ポスト・コロナ時代の特徴となるとの見解を提示している。

マッコーリー・アセット・マネジメントのシニア・エコノミストである、ダニエル・マコーマック氏は、「当社の見解では、1989年のベルリンの壁崩壊以降、世界経済は一つの『マクロ経済体制』の中にあった」とした上で、「これによってもたらされたグローバル化のプロセス、および、特に、インフレ目標を重視する金融政策の枠組みと組み合わされた、継続的なプラスの労働供給ショックが、短期および長期ともに、一定の金利引き下げ圧力をもたらした。これが、負債および資産価値の急速な増加、ならびに金融セクターの急速な成長を促した」と述べた。

マコーマック氏はさらに、「また、これらは、所得と富の不平等の拡大、気候変動、一部の集団における実質所得の伸び悩みなど、世界が現在直面している多くの課題にも影響してきた。こうした課題の最上段に積み重なったのが新型コロナウイルス感染症であり、これは将来の歴史家がこのマクロ経済体制の転換点として指摘するであろう重大な出来事であった」と付け加えた。

 

グローバル株式市場:押し通す

2021年に好調であった株式は、逆風にさらされる可能性があるが、マッコーリー・アセット・マネジメントは、この資産クラスにおける機会は、今年も依然として魅力的なものであると考えている。しかし、マッコーリー・アセット・マネジメントの株式担当グローバル・ヘッドであるジョン・レナード氏によると、市場の一部における過大なバリュエーション、継続的なインフレ、サプライ・チェーンへの圧力、および中国などの市場の成長鈍化が、不確実性をもたらしているという。

しかし、レナード氏は依然として楽観的だ。「世界的に政治・経済システムがこのような課題に直面している中でも、当社は、現状において、株式ほど魅力的な資産はほとんどないと考えている。当社の見解では、現在の状況では、株式は、透明性、流動性、成長性の適切な組み合わせを提供している」

 

債券:2つの段階的縮小を乗り切る

新型コロナウイルス感染症がもたらした、インフレ上昇を伴う大規模なショックと不確実性にもかかわらず、世界的な債券利回りは低水準にとどまっており、信用スプレッドは依然としてタイトである。マッコーリー・アセット・マネジメントのチーフ・インベストメント・オフィサー兼債券担当グローバル・ヘッドであるブレット・リュースウェイト氏によると、近年、この資産クラスの特徴であった利回りの要求は、前例のない財政刺激策が財政的歯止めに移行するとともに、金融政策による支援が徐々に縮小していることにより、試練に直面する可能性がある。

リュースウェイト氏は、「2022年も景気回復は続くはずだが、重要なのは、どの時点まで回復するかだ。パンデミック前の成長トレンドに戻ることが、特にサプライ・チェーンが徐々に再編される場合には、とにかく投資環境を維持することにつながる」と付け加えた。

 

実物資産:追い風が続く

GDPの力強い成長とインフレへの期待が、昨年において回復力と市場平均を上回るパフォーマンスを示したインフラと不動産への追い風となることが予想されている。マッコーリー・アセット・マネジメントのシニア・エコノミスト、ダニエル・マコーマック氏によると、不動産のファンダメンタルズは依然として健全であり、2022年には工業用、賃貸住宅、優良オフィス物件などのセクターが有望な見通しである。2021年初頭にはボラティリティがあったものの、それ以降の堅調なリターンと取引活動の回復が、2022年のインフラ部門に明るい見通しをもたらしている。

マコーマック氏は、「2022年に目を向けると、マクロ経済の状況は、さらなる健全なリターン・パフォーマンスの支えとなるだろう」とした上で、「いずれの資産クラスにおいても、GDP成長率とインフレ率が収益率の主要な要因となっており、IMFは今年の世界のGDP成長率を4.9%、インフレ率を3.8%と予測していることから、これらの2つの主要変数は、両資産クラスにとっても引き続き追い風となる可能性が高い」と述べた。

Outlook 2022の入手方法

これらの洞察やその他の内容に関する詳細については、こちらからレポート全文を参照のこと。

 

メディア連絡先

マッコーリー・グループ、アイダ・チェン(Ida Cheung)
電話:+852 9371 3190
Eメール:ida.cheung@macquarie.com

 

マッコーリー・アセット・マネジメントについて

マッコーリー・アセット・マネジメントは、すべての人々に前向きな影響を与えることを目的としたグローバルな資産運用会社である。同社は、機関投資家、年金基金、政府、および個人から信頼を得ており、世界で7,350億豪ドルを超える資産を運用している。インフラおよび再生可能エネルギー、不動産、農業および自然資産、アセット・ファイナンス、プライベート・クレジット、株式、債券、マルチアセット・ソリューションなど、幅広い分野で専門的な投資ノウハウを提供している。

マッコーリー・アセット・マネジメントは、債券、株式、および商品について、資産運用、ファイナンス、銀行業務、アドバイザリー、リスクおよび資本ソリューションをお客様に提供する多角的な金融グループであるマッコーリー・グループの一員である。マッコーリー・グループは1969年に設立され、33の市場において17,000名以上の社員を擁し、オーストラリア証券取引所に上場している。

数値はすべて、2021年9月30日現在のものである。詳細については、Macquarie.comを参照のこと。

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